皆さんは家族の共有資産の運用を行っていますか?
私はまだ独身ですが共働きのパートナーと同居しており、その彼女の個人資産の運用も任せてもらっています。
自分の資産なら損を出しても自分の責任で終わりますが、「家族の共有資産」や「他人の資産」は絶対に損を出せないですよね。
パートナーの運用資産の概況
運用資産額:2326万円
総入金金額:1405万円
損益額:+921万円(トータルリターン+65%)
彼女は私と同じ年齢なので、私とほぼ同じ給与を貰っています。世間的には2馬力の共働き家庭と同じ状況です。
もともと私の説得を受け入れて投資を開始するまでは貯金一筋で、「投資は怖い」「ギャンブルは嫌い」というタイプでした。
だた、実際に2019年から投資を始め、リターンが出ているという事実に驚いているようです。
運用資産の推移
2019年末から200万円を入金してもらい投資を開始しました。
その後、運用状況を確認しながら徐々に入金額を増やしてもらいました。
昨年のコロナショック時までは絶対に損を出したくない人が投資する環境ではないと考えており、入金金額は増やさずにチャンスを待っていました。
そんな中21年3月にコロナショックが起き、市場が悲観一色となったことを確認できたので、入金額を増やしてもらいました。
その結果、現在のリターンを積み上げることができています。
パートナーの保有銘柄リスト
8月28日現在の保有銘柄です。
(評価額と損益金額は1万円以下を切り捨てて記載)
保有銘柄 | 評価額 | 業種 | 損益金額 | リターン |
ウェルズファーゴ | 574万円 | 銀行 | +291万円 | +102% |
iシェアーズ・ゴールド・トラスト | 567万円 | 金現物 | +4万円 | +1% |
バンクオブアメリカ | 286万円 | 銀行 | +120万円 | +72% |
JPモルガンチェース | 179万円 | 銀行 | +75万円 | +72% |
ブリティッシュアメリカンタバコ | 111万円 | タバコ | +5万円 | +4% |
エイチ・アイ・エス(HIS) | 75万円 | 旅行 | +35万円 | +87% |
日本航空(JAL) | 70万円 | 航空 | +15万円 | +27% |
キンロスゴールド | 18万円 | 金鉱山 | -1万円 | -5% |
米ドル | 346万円 | - | - | |
現金 | 106万円 | - | - |
保有銘柄の考え方は私の資産運用方針とほぼ同じですが、損失がでると不安で眠れない性格とのことなので「金ETF」の割合が30%ほどになるように配慮してポートフォリオを組んでいます。
金の値動きは株式との相関性が低いため、資産の値動きを小さくしたい投資家には必須の資産となります。
しかし、金ETFの割合を大きくすると、投資リターンが大きく落てしまうわけではありません。
資産の買い時と売り時を正しく判断できれば、リスクを抑えつつ十分なリターンを出すことも可能です。
売却した銘柄
これまでに売却した銘柄は以下の4銘柄です。
直近の7月に売却した「XLE」については私の資産運用と同じ考え方で売却し、約109万円の利益確定を確定しました。
その他の売却は、昨年8月11日に「金ETF」「銀ETF」「金鉱株」を売却し、約140万円の利益確定をしています。
特に銀ETFについては絶好のタイミングで売却でき、その売却資金を当時割安になっていた米銀行株や石油株にローテーションしたことで資産が一気に伸びました。
銀ETF(SLV)のチャート
経済危機が発生すれば、金や銀の現物が急騰する可能性を理解していました。
そのため初期の保有銘柄は金と銀の現物ETFのみを購入してもらってました。
一方、銀を最高のタイミングで売却できた理由は論理的に説明することができません。
私はコモディティー価格の値動きを毎日チェックしており、20年8月に入って銀の値動きに違和感を感じたので売却してもらいました。
銀価格については、結果的にこの価格が天井レベルでした。
しかし、私と同じタイミングで売却しなくても、コロナショック前に購入し、ショック後に売却できれば誰でも利益を出せる可能性があった投資チャンスだった思います。
金ETF(IAU)のチャート
金ETFも、銀と同じように値動きに違和感があったこと、また米銀行株や石油株が相対的に割安だったことから売却しました。
ただし、当時600万円分の金ETFを保有していましたが、そのうちの200万円分のみを売却してローテーションしています。
当時、私は保有する金ETFすべてを売却するよう助言をしましたが、金ETFは今後も保有したいとの意向をもっていたので話し合いの結果として保有数量の1/3のみを売却することを決めました。
私は彼女の証券口座のパスワードを知らないので、私が助言を行い、納得してもらったら自身で売買してもらうスタイルで運用してます。
金ETFは売却せずに保有しても大きな損にはならないと判断していたので、損失のリスクを避けたい彼女の感性を尊重し、資産額の30%以上は金ETFとなるように運用を行いました。
なお、当時私個人の資産運用では、保有する金ETFをすべて売却して割安株にすべてローテーションしたので大きな利益が出ています。
結果的には金ETFをすべて売却した方が利益を伸ばせたと思います。
しかし、家族の全員が大きなリスクをとる投資を行うと、万が一間違えた場合には再起不能の損失となるので避けるべきです。
また、値動きに対するストレスの受け方も個人によって変わるので、家族の共有資産や他人の資産を運用する場合には、自分とは別の意見も受け入れる必要があります。
今後の投資方針
私の現在の市場環境に対する印象は、絶対に損を出したくない人が投資する環境ではないと考えています。
私が他人の資産を運用をするなら現金の比率を上げる戦略を取ります。
彼女の資産運用についても、しばらくは市場を傍観し、大きな株価急落が起きた時のみ待機資金で追加投資する予定です。
まとめ
私個人は積極的にリスクを取る性格であり、チャンスがあれば積極的に株式を購入します。
しかし、家族の共有資産や他人の資産であれば投資に対する考え方が変わり、より慎重な投資判断を行います。
ただし、より慎重な投資判断によってリターンが下がってしまうかと問われると、そんなことはありません。
むしろ、値下がりのリスクを小さくしながら大きな利益を出だす理想的な運用ができる可能性があります。
チャンスを待つことも立派な投資戦略だと言えるのではないでしょうか。
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