フランコネバダ社とは
フランコネバダ社(Franco-Nevada Corporation)は、資源採掘権へ投資する投資会社です。
投資対象は「金」だけでなく、貴金属や石油・天然ガスを含めた資源の採掘権に投資します。同社は2007年に設立された会社で、現在の従業員数は35人と非常に少ないことが特徴です。
同社が保有する資産は主に「ロイヤリティ」と「ストリーム」です。
ロイヤリティ
出資した資源採掘会社から収益の一部を鉱山使用料として受け取る権利
ストリーミング
採掘費用を支払うことで鉱山から生産された貴金属を受け取る権利
簡単に言うと、自社で鉱山を保有して採掘しない代わりに、他社の鉱山開発に出資することで「現金」や「生産物」を受け取る権利を保有しています。
つまり、フランコネバダは実際には金属を採掘しない特殊な事業形態の金鉱株銘柄です。
フランコネバダが保有する資産
世界中に「金」「貴金属」「エネルギー」の資産を保有しており、それを35人の少数精鋭社員で管理する超効率的な事業スタイルです。
フランコネバダは主要な金鉱株ETFファンド「GDX」の上位構成銘柄として採用されています。
株式のティッカーシンボルは「FNV」です。
株価チャートの分析
フランコネバダの長期株価チャートと直近の株価推移をまとめました。
長期株価チャート
一般的に値動きが大きいと言われる金鉱株と違い、フランコネバダは株価の低迷期が見られません。
長い期間で株価が上昇し続けている理想的な株価チャートです。
直近5年間の株価チャート
2019年頃から株価が2倍近く上昇していますが、これは金価格の上昇によるものです。
一方、2020年3月頃の株価急落は、コロナショック時に金価格が急落したタイミングです。
このように金鉱株は金価格の値動きに業績が左右されるため、株価も金価格と連動します。
金鉱株への投資戦略は、金価格が下落するタイミングで株を購入できるかがポイントとなります。
配当金
直近の年間配当利回りは0.79%です。(Investing.comデータから引用)
この銘柄は配当金よりも株価の上昇を期待して投資する銘柄です。
業績推移の分析
フランコネバダの業績推移をまとめました。
フランコネバダは圧倒的な利益率を安定して達成している超優良会社です。
これは鉱山を持たないことで事業コストを極限まで低減し、採掘権を世界中の広い地域で分散保有することで、鉱山地域の治安悪化や天災といったカントリーリスクを最小化したことが理由です。
また、同社は金以外にも投資を行い、売上高の10%~20%ほどを石油・天然ガスへの投資で得る資産ポートフォリオとすることで、金価格の業績への影響を和らる工夫を行っています。
リーマンショック後の金価格は下落傾向でしたが、同社は株価を大きく落とすことなく、安定した業績を上げ続けました。金価格が上昇し始めた2019年からは売上高と純利益をさらに伸ばし、利益率では他の金鉱銘柄では達成しえない超高水準となっています。
投資アイデア
私の考え方や投資アイデアについて紹介します。
一般に金鉱株は金現物に投資するよりも短期間での価格変動が大きく、その値動きによって大きな利益を狙うことができます。
しかし、フランコネバダは特殊な事業スタイルから、金価格の変動に対して安定した業績を保つことができ、株価も低迷しにくい特徴があります。
この銘柄への投資は安定した値上がりを期待できるため、長期間の積み立て投資を行ってもよい銘柄だと思います。
フランコネバダに投資すべきと思うか
私はフランコネバダに「今後投資したい」と考えています。
基本的に業績が抜群に優れた銘柄であるため、どのタイミングで購入してもいずれ買値を上回ると思います。
しかし、同社は圧倒的に優れた業績であるため常に割高な株価が付いている銘柄です。
私は割高な銘柄への投資を苦手としているので、躊躇してしまい投資できていないのがホンネです。
コロナショック時のように金価格が急落するタイミングを待ち、一時的に株価が下落するタイミングで投資しよう考えています。
直近5年間の金価格チャート
ポイントとなる金価格は、現在一時の価格急騰が落ち着き下落しています。
私は現在の金価格が1700ドルを割って大きく急落することはないと見ています
今後1700ドル付近まで急落するようなタイミングがあればフランコネバダに投資する予定です。
実際に投資を決断した時には紹介の記事を書きます。
まとめ
今回は投資を本業とする特殊な事業スタイルの金鉱株銘柄であるフランコネバダを紹介しました。
企業として業績が抜群に良く、株価も右肩上がりに上昇してきた超優良銘柄でした。
マイナーな金鉱株銘柄でしたが、皆さんの投資判断はいかがでしょうか?
では!