世界最大級の通信企業ベライゾン・コミュニケーションズについて紹介します。
ベライゾン・コミュニケーションズの概要
ベライゾン・コミュニケーションズ（Verizon Communications Inc.）は、ダウ工業株30種銘柄に採用されている世界最大級の通信サービス企業です。
特に通信事業の構成が大きく、アメリカでの一般消費者向けビジネスが中核事業となります。
引用元：ベライゾンHPより転載https://www.verizon.com/about/our-company/what-we-do
通信事業は高速かつ高品質な通信をどこでも途切れなく提供できる能力が重要となり、事業規模の大きが競争力となる業界です。
現在、アメリカの通信業界は「ベライゾン」「AT＆T」「Tモバイル」の大手3社が競合しており、ベライゾンはシェアトップの企業です。
5G情報革命への投資
現在、通信企業は5G情報革命の初期段階を迎えています。
引用元：ベライゾンHPから転載https://www.verizon.com/about/our-company/what-we-do
5G革命は、現在の通信規格（4G）を第五世代（5G）へと進化させ、通信データ量や速度を飛躍的に向上させる取り組みです。
5G化することで家電製品のIOT化、自動運転の実用化、新たな通信サービスの創出などが進み、通信事業の新たな成長が期待されています。
一方、5G通信サービスを提供するためには通信周波数帯の確保や基地局の整備に莫大な先行投資が必要です。
ベライゾンは21年5月にメディアおよび広告事業の90%を50億ドルで売却し、この資金で良質な周波数帯の獲得に成功しています。
今後も5Gサービスで成功するため投資し続ける必要がありますが、一度インフラを完成できれば競合他社の参入が難しくなるため、長期間安定した収益が期待できる魅力があります。
株価チャート
ベライゾンの株価推移をまとめました。
長期間の株価チャート
引用元：Tradingviewから転載https://jp.tradingview.com/
過去2001年のドットコムバブルや2008年のリーマンショックで大きな値動きがありますが、長期的にみれば1980年代から現在まで株価は右肩上がりで上昇しています。
直近1年間の株価チャート
引用元：Tradingviewから転載https://jp.tradingview.com/
直近1年間では株価の下落トレンドが続いています。
これは競合間でのシェア争いが激化し、料金の値下げなどで収益を落としていることが理由です。
また、5Gインフラへの巨額投資負担も投資家からの評価を落としている原因となっています。
業績推移
ベライゾンの業績推移をまとめました。
引用元：ベライゾンIR資料データから自己作成
ベライゾンの直近の売上高は約1283億ドルで、日本円で換算すると約14.6兆円の巨大企業です。
売上高の成長性は物足りない印象を受けますが、安定した売上高が特徴です。
また、利益額は比較的高い水準で維持できており、コロナ禍の影響を受けた2020年でも十分な利益を確保できています。
配当金
直近の年間配当利回りは4.79%です。(Investing.comデータから引用)
2007年から12年間連続増配を行っています。また、配当利回りが非常に高いことも特徴です。
配当金と配当利回り
引用元：Investing.comデータから引用して自己作成
高い配当利回りを長期間維持できていることから、優れたビスネスモデルを持つことが分かります。
ただし、今後も増配し続けるには事業の成長が必要となります。
投資アイデア
私の考え方や投資アイデアについて紹介します。
通信企業は、他社に先駆けて5Gサービスを提供できるかが今後のポイントです。
5Gサービスを提供するにはインフラへの巨額先行投資が必要となるため、必然的にベライゾン・AT&T・T-モバイル以外の企業はこの事業に参入することができません。
つまり、3社の中から1～２社が5G革命の利益を得る勝者となります。
私はベライゾンがシェアトップの優位を生かして5Gへの投資を積極的に進めているため、勝者となる可能性が高いと考えています。
この業界の企業へ投資する場合は、ベライゾンへの投資が最有力候補と言えます。
ベライゾンに投資すべきと思うか
「これからベライゾンに投資するか」と問われれば、私は「投資する」と答えます。
ベライゾンは5Gサービスにとって重要な通信周波数帯をすでに確保していることが理由です。
また、競合他社と比較して良好な財務基盤を持っていることから、他社に先駆けた5Gサービスの提供が可能と考えています。
直近の株価下落は、5Gサービスへの巨額先行投資と収益化まで時間がかかることが理由です。
しかし、5Gサービスは一部開始されており、今後数年で広く普及していくと考えられています。
投資家からの評価が落ちている現在こそ、ベライゾンへ投資するチャンスと見ています。
また、直近の株価収益率は約10倍であり、非常に割安な株価が付いています。(Investing.comデータから引用)
単純な割安投資としても高い配当金が得られるため魅力的です。
まとめ
今回は通信サービス企業のベライゾン・コミュニケーションズを紹介しました。
同社は現状でも強いビジネスモデルを持ち、今後5G革命の波に乗って事業が成長することも期待できる5G銘柄です。
現在は非常に割安な株価となっているため投資するチャンスと考えられます。
皆さんの投資判断はいかがでしょうか？
では！
