日本の人気投資信託である「ひふみ投信」の実績は圧倒的です。
2008年から設定され、現在では基準価格は約6倍に成長しています。
10年で資産が6倍になった投資信託のポートフォリオにはどんな秘密があるのでしょうか?
ひふみ投信とは
投資信託「ひふみ投信」は、レオス・キャピタルワークス株式会社(以下、レオスキャピタル)で運営されているひふみ投信シリーズの主要な投資信託です。
ひふみ投信の特徴は投資先の自由度の高さにあります。
具体的には「大型株か超小型株」「成長株か割安株」「長期投資か短期投資」といった枠を設けずに、自由度の高い運用を行っています。
また、コロナショック時のような株価暴落が発生した場合には、保有株を現金化して守りに徹するなど、通常の投資信託よりも裁量の幅を大きく持たせた投資信託です。
ひふみ投信のホームページ
ひふみ投信の運用哲学「火風水土心」
ひふみ投信のHPには運用哲学として「火風水土心」の考え方に沿って銘柄選定していると説明があります。
ひふみ投信の運用哲学
①火:勢いのある成長企業(攻め)
②風:トレンド、テーマ性のある企業(変化)
③水:割安株(守り)
④土:地味で地道、地方の中小小型株(安定)
⑤心:公明正大に事業を行っている企業
もちろん対外的なアピールという側面もありますが、株価が大きく上がる銘柄や暴落しない銘柄に見られる企業の特徴でもあります。
また、レオスキャピタルは「企業への直接インタビュー」や「業界情報の調査」を行い、今後大きな成長が予想できる中小企業を発掘して投資することでも有名です。
特に地方の中小小型株への投資は大化けする可能性があるので魅力的ですが、正確な情報を得にくいため個人投資家にとってハードルの高い投資戦略です。
基準価格のチャート
ひふみ投信が設定された2008年10月からの基準価格の推移です。
約13年間の運用によって、投資信託の基準価格は約6倍にまで成長しています。
コロナショック時など大きく値下がりする時期もありますが、右肩上がりの上昇チャートで素晴らしい運用成績です。
コスト
ひふみ投信の信託報酬は年間1.078%です。
(引用元:レオス・キャピタルワークス株式会社HPreport202107.pdf (rheos.jp))
ひふみ投信が優れているのは、日本の中小型成長株の発掘・投資を行うことです。
この中小型成長株の情報は個人投資家には集めることが難しいため、年率約1%のコストを支払う価値があります。
だだし、ひふみ投信の構成銘柄は毎月運用報告として一般に公開されています。
自分でひふみ投信の構成銘柄を調べるだけで、年1%のコスト分の銘柄情報が無料で手に入るのです。
私であれば公開されている情報に年1%のコストは出せません。
ひふみ投信の構成銘柄Top10
ひふみ投信の構成銘柄のうち、上位10銘柄をまとめました。
構成銘柄 | 業種 | 規模 | 国 | 構成比 |
マイクロソフト | ソフトウェア | 大型 | アメリカ | 1.79% |
SHIFT | 情報・通信 | 大型 | 日本 | 1.41% |
HOYA | 精密機器 | 大型 | 日本 | 1.38% |
ミライト・ホールディングス | 建設 | 中小型 | 日本 | 1.36% |
インターネット・イニシアティブ | 情報・通信 | 大型 | 日本 | 1.29% |
エイチ・アイ・エス | 旅行サービス | 中小型 | 日本 | 1.29% |
ショーボンド・ホールディングス | 建設 | 中小型 | 日本 | 1.22% |
東京応化工業 | 化学 | 大型 | 日本 | 1.14% |
プレミアムウォーターホールディングス | 食料品 | 中小型 | 日本 | 1.13% |
Zホールディングス | 情報・通信 | 大型 | 日本 | 1.12% |
引用元:レオス・キャピタルワークス株式会社HPreport202107.pdf (rheos.jp)
※2021年7月月次報告から自己作成
保有比率のトップが超大型ハイテク銘柄のマイクロソフトですが、その他は日本の大型銘柄と中小銘柄が組み合わせられたポートフォリオです。
私は普段米国株を中心に投資していますが、基準価格を6倍にまで成長させた投資信託に採用されている日本銘柄の情報は非常に面白いと思います。
現在、私はエイチアイエスに投資していますが、その他の日本銘柄はほとんど名前も聞いたことのない銘柄です。
今後ひふみ投信の構成銘柄について分析し、良い銘柄があれば紹介する予定です。
まとめ
今回は投資信託「ひふみ投信」についてまとめました。
そのポートフォリオは大型米国株や小型日本株が組入れられていました。
繰り返しになりますが、ひふみ投信が日本の中小型成長株の発掘・投資を行うことにメリットがあります。
マイクロソフトが優れた企業であることは子供でも分かります。
我々個人投資家は、投資のプロが一生懸命探し出した日本の有望な中小銘柄の情報をタダで使い倒しましょう。
では!
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