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エルメス・インターナショナル_最強の長期上昇株

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エルメス・インターナショナル_最強の長期上昇株

会社員投資家のひよこです。
フランスのエルメス・インターナショナル社を紹介します。

この記事は、過去記事「投資信託「長期厳選投資おおぶね」のポートフォリオ分析①」の続きとなります。過去記事も併せて読んで頂けると理解が深まると思います。

投資信託「長期厳選投資おおぶね」のポートフォリオ分析①

エルメスインターナショナル社とは

エルメス・インターナショナル(Hermes International SCA)は、高級生活用品の設計・製造・販売を行うフランスの会社です。事業内容は革素材のバックや小物、ジュエリーや洋服・靴などの服飾製品、その他エルメスブランドの香水や時計・食器・芸術品など幅広い製品を手がけています。

出所:エルメスインターナショナル社2020年アニュアルレポートのデータから自己作成

 

エリア別の売上高を見ると、中国を中心とするアジア太平洋地域の売り上げが圧倒的に大きいです。日本を含めて、アジア系の人はブランドモノが好きそうなイメージがあるので納得ですね。

出所:エルメスインターナショナル社2020年アニュアルレポートのデータから自己作成

 

エルメスの強みは職人技部門を有していることです。 本国のフランスに職人約5,600人を抱え、常に顧客を驚かせるため創意工夫を奨励する企業風土のもと、品質、革新、驚き、優雅さとシンプルさを融合したスタイルを中心とした製品開発が進められています。

出所:エルメスインターナショナルのHPから転載戦略|エルメスファイナンス (hermes.com)

エルメスインターナショナルはフランスの証券取引所に上場しており、シンボルは「RMS」です。

ただし、 大手ネット証券3社(マネックス証券・SBI証券・楽天証券)では、現在欧州株の取引は対応していません。欧州株を取引するには、大手証券会社の店頭取引、もしくは欧州株取引に対応したネット証券会社(サクソバンク証券など)に口座を作る必要があります。

一般の個人投資家には手数料や語学、税処理の面で少しハードルのある銘柄です。

株価チャート

長期の株価チャート

出所:Tradingviewで自己作成し転載

エルメスは文句の付けようがない長期上昇銘柄です。株価の大きな下落局面はなく、安定した値動きで上昇しています。最近の株価の上がり方はもはやエグい領域にみえます。笑

直近5年間の株価チャート

出所:Tradingviewで自己作成し転載

直近5年間の株価チャートで確認しても、綺麗に上昇しています。昨年のコロナショック時ですら、大きな下落とならずに安定した値動きでした。

個人投資家が探し求めていた最強の銘柄は、「エルメスインターナショナル」だったのかもしれないです。そう言っても過言ではない株価チャートになっています。

業績推移

エルメスの直近の売上高は約63.9億ユーロで、日本円では約8,114億円です。昨年はコロナの影響もあり若干売上高を落としていますが、巨大企業であることには変わりません。利益率の水準は20%以上であり、非常に高い水準です。

どこを切り取っても凄い業績ですが、この銘柄の一番の特徴は業績の安定性です。直近の5年間で、売上高を順調に伸長させながらも、高い水準の利益を落とすこともありませんでした。

エルメスは人の創造性で勝負する企業なので、大きな設備投資が必要ない事業です。また、世界で一番経済が伸びているアジア圏に絶大なブランド力を有していて、長期的が成長が予想される事業でもあります。

エルメスの持つブランド力を毀損する大型スキャンダルがない限り、この事業が失敗することはないと思います。

配当金

直近の年間配当利回りは0.34%です。(Investing.comデータから引用)

投資アイデア

私の考え方や投資アイデアについて紹介します。

この銘柄は、農林中金バリューインベストメンツ株式会社の投資信託である「 農林中⾦〈パートナーズ〉おおぶねグローバル(⻑期厳選) 」の上位構成銘柄に入っていたので調査しました。

(以下、「長期厳選投資おおぶね」と記載します)

長期厳選投資おおぶねの構成銘柄Top10

 企業名組入比率
13Mアメリカ4.3%
2テキサス・インスツルメンツアメリカ4.1%
3アトラスコプコスウェーデン4.1%
4ベリスク・アナリティクスアメリカ4.0%
5マコーミックアメリカ4.0%
6シャーウィン・ウィリアムズアメリカ4.0%
7エルメス・インターナショナルフランス3.9%
8ラショナルドイツ3.9%
9コストコホールセールアメリカ3.9%
10ギーネリッツスイス3.9%
出所:農林中金バリューインベストメンツ株式会社HPid401002_report1_210421.pdf (nvic.co.jp)
※2021年3月末月次運用レポートから自己作成

「長期厳選投資おおぶね」は強い企業へ長期的に投資する方針です。ファンドのHPには投資対象を「構造的に強靭な企業」と定義し、その特徴を3つ挙げています。

①付加価値の高い事業
 ⇒問題を解決することで高い収益を上げている事業であること

②圧倒的な競争優位性
 ⇒他社が真似できない高い技術や独自サービスを持っていること

③長期的な潮流
 ⇒人口や環境など変化によって長期的に市場が拡大する分野の事業であること

今回紹介した「エルメスインターナショナル」は、まさに「構造的に強靭な企業」の代表例だと思います。。

一般の個人投資家が求める銘柄の特徴は、「長期的に株価が上昇する」「経済ショック時に株価が暴落しない」「頻繁に売り買いしなくていい」の3つと考えています。私もそんな銘柄を探していましたが、今回その答えの1つに辿り着きました。個人投資家は保有資産の20%ぐらいをエルメスに当てていればよかったのです。

今回の調査で、「長期厳選投資おおぶね」が非常に優秀な投資信託であることも再認識できました。

エルメスインターナショナルに投資すべきと思うか

ここまでエルメスを絶賛しましたが、私がこれからエルメス株に投資するか問われると、投資はしません。

直近の株価収益率は63.25倍で、非常に割高な株価が付いています。
(Investing.comデータから引用)

私はどんなに業績がよい銘柄であっても割高な銘柄には投資しないとを決めています。私の投資スタイルである暴落銘柄の底値買いであり、投資タイミングを自分の感覚で見極める投資方法なので、自身の判断基準や投資感覚を崩したくないことが理由です。

しかし、業績がピカイチの銘柄は、長期的には業績が向上することで株価の割高感がなくなり、株価が更に上昇することが多いです。今時点からでもエルメスに投資する戦略もあると思います。正直なところ、中途半端なバリュー株や利益の出ていないグロース株に投資するより、エルメスをポートフォリオに入れた方が勝率は高いと私は予想します。

ただし冒頭に触れましたが、エルメス株はサクソバンク証券や店頭口座などの欧州株に対応した口座を開く必要があります。個人投資家にはハードルのある銘柄へ簡単に投資できることが、投資信託のメリットなのかもしれません。

今後個人的に欧州株へ投資する機会があれば、口座開設方法や購入方法について紹介したいと思います。私が調べた限りでは、そこまで難しくはないと思いました。

まとめ

今回は投資信託「長期厳選投資おおぶね」の上位構成銘柄「エルメスインターナショナル」について銘柄分析し、非常に魅力的な長期上昇目柄だったことが分かりました。

私は現在のエルメス株に投資しない判断をしましたが、皆さんはどう思いましたか?

簡単に保有できない銘柄ですが、最強の長期上昇株の名前に相応しい銘柄であるのは間違えないです。

これからも「長期厳選投資おおぶね」の構成銘柄を分析して紹介したいと思います。

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 ⇒ 農林中金バリューインベストメンツの取締役である著者が投資哲学について書いた書籍です。「構造的に強靭な企業」のコンセプトを思いついた経緯が書かれていて勉強になりました。

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